日本の首相が海外視察の際に売り込む新幹線。
なぜ日本の首相自らが、新幹線を売り込む必要があるのか。
実際には、日本政府は、どの程度貢献してどの程度の販売効果があったのだろうか。
調べているうちに、日本の経済の危うさが読み取れる。
目次
実際の新幹線の輸出状況は?
新幹線が輸出され運用されているのは台湾のみです。
台湾が2007年開通しています。台湾のみでしか他国での輸出、運用実績がないのです。
アメリカでは、話しが進んでいる路線がありますが運行はまだ先です。
首脳会談で交渉が進んでいるように見える国がありますが現実には、ほどんど進んでいないのです。
新幹線輸出の危険性
まず、台湾の事例について考えると財政危機に直面しています。
必要以上に資金を導入して作っています。
失際に、利用する人の数を多く見ていたため、利用する人が予想よりも少ない状況であるため利益が上げられないのです。
日本では、東京-大阪間で、日常たくさんの人が利用します。
その状況があるからこそ、リニア新幹線の莫大な開発費用を稼ぐことができ、リニア路線を作ることを判断できるのです。
諸外国で人口が日本よりも密集していない地域で経済圏が日本よりも小さい地域では投資資金の回収が難しいことが、台湾の実例からわかります。、
世界各国の高速鉄道と比較して新幹線が優れている点、劣っている点
新幹線の優れている点は、時刻の正確性と地震などの自然災害に対して実績があるということです。
一方で、他国の高速鉄道との比較で変わらない点や劣っている点はというとスピードの面で優劣はありません。
設置コストは高いというデメリットがあります。
これらの点だけでも、本当に他国で新幹線が必要なほど緊迫した状況なのか怪しいところです。
他の公共機関と新幹線・高速鉄道の競合
日本で北陸新幹線が開通する際に飛行機との運賃の差が話題になっていました。
目的地が東京駅なら、新幹線の方が安いが、その他の地域なら、飛行機の方が安くなってしまうこともあるのです。
それと同じ状況が他の国には多くあることでしょう。
新幹線は、路線が決定されます。それを作り上げるまでの期間も長い年月がかかります。
一方で同じ路線では、飛行機が競合します。目的地が遠くなればなるほど飛行機の方が早く到着できるのです。
広大な地域の国では、ビジネスで急ぐ人は飛行機を利用し、時間に余裕のある人が鉄道を利用していることが多いでしょう。
また、発展途上国では割高な運賃を払って早くいくよりも、できるだけ料金を安くして利用することを選ぶ人が多いです。
家族連れはそんなに高い料金は使いませんよ。
新幹線技術の導入を検討している国は?
日本の新幹線を導入を予定している国はタイ、インドなど途上国が中心です。
高速鉄道が必要な国ですが、高価な新幹線を導入する必要があるかどうかは未知数です。
台湾と同じように運営会社が資金難に陥る危険性あるのです。
経済活動を考えると、台湾と同じ状況を考えてしまいます。
きちんと考えてプロジェクトを進めているのか怪しいところです。
日本企業は国のプロジェクトだと国が責任を持ってお金を十分に払ってくれるということを考えるので、見積もりが甘くなります。
新国立球技場の建設で白紙撤回した時に判明したように、責任者なしで、責任をなすりつけるような事態にならなければいいですね。
新幹線の輸出のまとめ
近年の経済活動の政策、大きなプロジェクトの進み方を見ていると、責任者不在で進行がストップしたり、責任者が退陣撤退と残念な報道ばかりが目につきますね。
新国立球技場白紙撤回、粉飾決済、原発事故、ドコモの海外撤退。
新幹線輸出についても、既存事業の海外輸出で国の首相が自ら営業マンをする理由がわかりませんね。。。
家電など電子機器製造の中心が、日本から新興国に移ったのだから、新規事業への投資、新規のビジネス開発へ進まなければならないが報道を見ていると既存のビジネスの延命措置、既存の新幹線の輸出。
日本の武器輸出についても同じです。
また、誰でも知っている新幹線を使って好感度アップの支持率アップのための政策という結論が見えてくる。
そんな既存技術ばかり政府が前面に出して技術力をアピールしているが、行うべきことは、新しい産業の研究開発で、新規ビジネスへの投資が将来のために優先するべきことなのではないだろうか。
このままでは、新規開発が他国に追い越されて、アジアの経済の中心が中国やインドなどの国に移っていくのではないでしょうか。
経済規模、人の数では圧倒的に負けているし、インドは、平均年齢が26歳くらいと、年齢層もピラミッド型になっていて、これから若者が主役になる国なのだから。
一方日本は、平均年齢は46歳なんですよ。政治的なアピールばかりでは近い将来問題が生じるんでしょうね。
⇒日本の新幹線輸出は成功するのか?世界の流れからは逆行する高速鉄道の輸出!
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