「トランス脂肪酸って知っていますか?」
日本でよく知られているのは、マーガリンを作っているものがそれに当たります。
マーガリンの原料となる不飽和脂肪酸なのですが、これが廃止されることから、環境破壊の懸念が大きくなってきたのです。
ちょっと結びつきそうにないのですが、さまざまなことが結びついて環境破壊に繋がってしまうのです。
ここにまとめておきますね。
トランス脂肪酸がアメリカで禁止へ!
欧米諸国の先進国では、トランス脂肪酸が健康へ悪影響を及ぼす物質であることが知られていて、トランス脂肪酸の食品ラベルの表示義務があります。
そして、アメリカでは、2015年6月16日にFDAから、3年後に人工的に作ったトランス脂肪酸を使用した加工食品を禁止することになることが発表されたのです。
それ発表に伴って、トランス脂肪酸を用いて作られている食品は、3年後には、すべて販売できなくなってしまいます。
食品を作っている企業側は、トランス脂肪酸の代わりに用いられるものをすぐにでも開発しなければならなりません。
そして、トランス脂肪酸の代わりに使用されすることが考えられているのがパームオイルなのです。
それでは、パームオイルとは何なのか見ていきますね。
パームオイルとは?
パームオイルとは、熱帯地方でプランテーションで生産されている農産物のパームツリーから作られるオイルです。
そのパームツリーは、プランテーションを大規模に行って作られています。そのプランテーションを開くために、多くの原生林が破壊され、そこに住む動植物の生息地を破壊されているのです。
その破壊活動が、地球規模の環境破壊として指摘されていることから、環境問題の議論が引き起こされているのです。
トランス脂肪酸の代替品で湧きおこった環境破壊の議論
一つの例が、フランス政府が、ヌテラのパームオイルを使った製品を買わないように、イタリア政府に対して要求したことです。フランス政府が外交の交渉事項としてヌテラのパームオイルを用いたのです。
さらに、地球環境団体のグリーンピースも、ヌテラがパームオイルを使用することによって、森林破壊に結びついていて環境破壊の原因の一つであることを指摘していて、ヌテラに対して忠告していたのです。
この件についてグリーンピースは、ヌテラ製品については承認しましたが、ヌテラがパームオイルを使うことが環境破壊の原因の一つである認識は変わっておらず問題の解決にはなっていません。
このヌテラのパームオイルの使用の件は、ビジネス活動の点から、環境問題に発展しています。
そして、今後、トランスファットからパームオイルに大規模に変更になれば、さらに環境への問題は大きくなってしまいます。
各政府、各会社、先進国と途上国の其々の思惑が先行し、その複雑な関係を良い方へ持っていくことが望まれています。
これは、生産者から消費者、発展途上国から先進国まで、様々な人々を巻き込まなければ解決できない問題ですね。
ちょっとややこしいことになるのかも。
まとめ
私たちは消費者としてスーパーマーケットで様々な商品を購入します。
ちょっと考えると身近にある商品に様々な問題が含まれていることに気づかされるかもしれません。
日本で代表的なトランス脂肪酸を使った製品は、マーガリンで食物油から作られています。
日本では、まだ禁止の方向には動いていませんが、海外での取り組みから近い将来、トランス脂肪酸について撤廃の方向で動くことがあるのかもしれませんね。というよりも、海外で禁止にされる食品をわざわざ好んで食べることも無いように思いますね。
そして、同時に代替品による環境破壊が潜んでいるのかもしれないということを考えていなければなりません。
一つの決定がなされれば、決定後に異なった問題が発生します。
今回はトランスファットの問題を解決することが、環境問題に発展しかねないことになります。
その他にも、日本で使われている様々な食品添加物が、実は健康に深刻な被害を及ぼすことがあるのかもしれません。
トランス脂肪酸だけではなく、色々と注意していきたいですね。