オーガニックの商品は売れる?
アメリカでちょっと興味深いことが発表されました。
それが、オーガニックの農産物を作っている農園の収入がオーガニックではない農園よりも22%から35%の利益得ていると。
健康的な食事を心がけている私としては興味深く思えました。
日本でもオーガニックの食品コーナーがスーパーの一角にできるなど、オーガニックに対して人々の関心の強さがうかがえますよね。
そこで、今回はどのような点でオーガニックの農産物についてまとめておきます。
オーガニックの認証が得られるための条件は?
オーガニック認証を認証機関から生産者が得るためには、農産物の場合は、農地を3年以上無農薬な状態に保ってあることが必要十分な条件です。
その上で、オーガニックの認証機関へ依頼をして厳しい審査を得たうえで認証をもらえます。
そのために、認証を受けていれば、オーガニックのこともありますし、認証を受けていなくても、生産者が無農薬といって保証していれば無農薬の場合がありますね。
なぜなら、その認証を継続するにもお金がかかるし、オーガニックにするためには、化学肥料や農薬を使わないで育てる必要があって、いちいち申請して、認証をとっているのかどうかは?
日本の農家で、そこまでしていないところもあるかもしれませんね。
一応日本ではJASオーガニック認証がありますが使っていい農薬もあるみたいですし。。。
オーガニックに変えるために必要なコストは?
これまで農薬を使用していた農地で、農薬を使用しなくなることによって生産量は10パーセントから18パーセントは少なくなります。
その一方で、無農薬にすることによって、害虫処理、雑草処理などのコストがかさみ、5パーセントから7パーセントはコストが上昇するのです。
その結果、実際に売られる商品の値段は、オーガニック以外のものに比べて、30パーセントほど価格が上がってしまいます。
そのコスト上昇があったとしても、健康に気遣う人はそのコストを受け入れ、オーガニックの農産物を求めているのですね。
ちなみにこのコスト計算はアメリカでのもので日本のものは少し異なっているのかもしれませんね。
オーガニックに変えることの難しさは?
オーガニックにするということは、土壌の作り方から、害虫処理などを農薬以外の方法で行わなければならず、農産物の病気対策などの対策も同様です。
上記のコストは理想的な場合であって、実際にそのコストで、きちんと農産物が成長するかどうかは保証がありません。
その年の気候によって、害虫が大量にわいたり、病気が発生してしまえば丈夫に育つかどうか、また、農産物が、そうしたものの被害を全く受けないわけではありません。
オーガニックの農産物にするために、生産方法も全く異なった方法にする必要があって、適切な知識に基づいた適切な農法を用いなければ商品として価値がある製品を作ることができなくなってしまいます。
消費者が受け入れるのか?
実際には、オーガニックの健康的な農産物を求める人もいれば安い農産物を求める人もいます。
そのために、消費者の視点から見ると、すべての農産物がオーガニックになってしまうと価格が高くなってしまって困ってしまう人が必ず現れます。
そのために、すべてがオーガニックのものに変更されることはないでしょう。
そして、流通面から行くと、スーパーなどでは長期間の陳列を想定するためにある一定量の、農薬の使用や、防虫、防腐剤の使用は避けられないことのように感じられるんですよね。
だって、やっぱり、消費者として農産物、野菜等を選ぶときにはきれいな野菜だったり、虫が付いていない、新鮮に見えるものを選ぶ傾向があるためです。
まとめ
オーガニックの農産物の農園が、農薬等を使っている農園よりもよりたくさんの利益を得ていることを知って、興味深く思い整理してみました。
オーガニックの農産物を取り扱うということは単純に変更することはやっぱりできないんだなあというのが考えられますね。
最も重要なのが、必要な知識をつけること。
消費者が求める商品を作り出すために相当の知識とノウハウが必要なんでしょうね。
そして、そのオーガニックの農法を確立できた農園農家だけが十分な利益を出すことができるんだなあと。
TPPの交渉が成立した場合には、世界中から価格競争力のある農産物がたくさん入ってきます。
そんな中、日本の独自性を出すとしたら、きっちり管理されたところでより安全な食材を消費者に届けることに独自性を見出さなければいけないのです。
それができず、海外製品と同じものを作っていると認識しているならばそうしたところは淘汰されていくでしょう。
もしかして、JAは農家にお金を貸して、農薬を売って、生産した商品を農家から安く買い取って流通させて儲けているのでは。
これでは、TPPに反対するのは当たり前ですね。