近年バター不足のニュースが定期的に流れ政府が緊急輸入することが発表されていますね。
バターは生乳から作られるが他の製品では不足のニュースは流れないですよね。
このバターだけがなぜ品不足になるのか調べました。
各製品の値段と製造に使う生乳の比率
牛乳、バター、チーズ等、生乳から作られる製品はたくさんあります。
その中で、同じ重量当たりの価格は同程度であるのに対して固形のバターやチーズを作るための生乳の量は牛乳の20倍以上も必要なのです。
そのために生乳の量に対して利益が大きい牛乳ように出荷することが酪農家にとって利益が大きいのです。
これは、学校給食で一定量の牛乳を確保しなければいけないことになっていることが牛乳の値段が高いことの一員なのかもしれないですね。
牛乳の生産量が減少している
牛乳の生産量は、2011年の原発事故以降減ったようです。
また、放射性物質の検出により、使用できる生乳の量も一時的に減っていた時期もあります。
そうした要因によって、減少傾向にあった酪農家の数がさらに減少し、生乳の生産量が減っているようです。
農水省の方針
また、農水省が、チーズの生産に補助金を付けたことにも影響しています。
チーズを作る量に応じて補助金を付けたためチーズの生産量は上がりました。
しかし、生乳の量が減っていることと、チーズの生産量は変わらないことから、相対的にバターの生産が抑えられることになりました。
これにより、バターが品不足となり、緊急輸入をしなければいけない状況が続いてしまうのです。
初めから、バターが品不足になることをわかっていてやっているように見えます。
さらに、バターの関税が他の乳製品の関税よりも格段に高い関税を課しています。
360%程度の関税を課しているのです。
これは他の乳製品に比べると格段に高く、関税で税収を上げる思惑まで想定できてしまいます。
まとめ
バターを作るにもチーズを作るにもたくさんの生乳を使う必要があるのですが、バターが品不足になるのは、チーズを農水省が作ることに対して補助金を出しているのが大きな要因ようです。
そして生乳の量自体が減少傾向にあるため乳製品の需要に対して生乳の供給量が足りなくなっていることも要因です。
さらに、バターの関税が360%と他の乳製品に比較して高関税を課していることも要因の可能性もあります。
チーズの関税が30%程度であることを考えると、バターの輸入量が増えればその分政府に関税が入る構造です。
その点で、税金を多くとるためにバターの輸入量を増やす方に乳製品の調整を行っているのかもしれません。
クリスマスシーズンに向けてバターの使用量が増えていくこと代替品であるマーガリンが発がん性懸念があるために欧米各国で禁止されてきていることから今後もバターの品薄感は増していくように感じます。
抜本的な解決のため、安全な乳製品の供給量を増やしてもらいたいところですね。