フェーン現象によって38度が観測されました。

これは新潟県の気温です。

 

日本海側の新潟県で日本の最高気温を観測しているのです。

 

様々な気象条件が重なったために新潟県の気温が最も高くなっているのですが、そもそもこのフェーン現象とはいったいどんなものなのでしょうか。

 

調べてみることにしました。

 

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フェーン現象の定義

フェーン現象は異なった気圧に蒸発する水分量の違いによって発生する現象です。

 

短く簡潔に書くとこのように書けます。ちょっとわかりにくいですね。

それでは、具体的に見ていきます。

 

空気の温度は一般的には100メートル高くなると約1度低下します。これは空気中の水分がこれ以上蒸発しない量に飽和しているときの値です。

 

飽和してしまうと、100メートル上昇するとともに、約0,5度低下します。

 

飽和した後は気温の減少とともに空気中の水分が雲に変化するために気温上昇が抑えられるのです。

そして、2000メートルとか高い地点では水分が飽和したままになります。

 

逆に飽和した空気が、100メートル下がると今度は約1度、空気の温度が上昇します。

このメカニズムを、今回の現象に当てはめてみます。

 

初めに太平洋側から来た湿度の高い約25度近くの温度を持つ空気が山にぶつかります。

 

その空気は上昇するとともに、飽和蒸気圧のところから雲を発生し、その空気の温度減少は約0,5度になって山頂まで上がっていきます。

 

山頂まで上がった空気はそこから降りていきますが、その空気は100メートル当たり約1度上がるります。その高低差と温度差の分だけ日本海側の気温が上昇することになります。

 

たとえば、山の高さを2500メートルとして約500メートル時点で空気中の水分が飽和蒸気圧に達するとすると上記の過程に従うと太平洋側25度に対して日本側が35度になります。

 

 

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発生要因と発生メカニズム

今回の要因は、台風が複数存在していて、日本海側(朝鮮半島の方)には、台風9号が位置している地形で、台風に向かって風が吹いている状況です。

 

さらに、太平洋側には、遠いですが台風11号と、梅雨前線が存在している状況です。

 

日本付近には、より高い湿度を含んだ空気が存在していて、太平洋側から高い湿度を含んだ空気が山を越えて日本海側へ抜けていきます。

 

太平洋側の空気の湿度が高いことから、早い段階で、飽和蒸気圧に達することで空気が上空へ上がることによる温度減少と
空気が平地へ降りてくるときの温度上昇との差が大きくなることによって、日本海側で高温が現れたのです。

 

 

まとめ

以上みてきましたが、台風の後などの風が強く高い湿度の時はフェーン現象が起こりやすくなるのですね。

 

フェーン現象が起きると高温になることによって熱中症などが発生しやすくなります。

十分に注意して過ごしたいところです。

 

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