今年の末にパリで温暖化対策の国連の会議に提出した二酸化炭素の排出量削減は、日本では2030年までに2013年比で26%削減することを目標にしています。
各国では、具体的に、二酸化炭素排出を抑えるために、再生可能エネルギーの導入とその比率を上げることを目標にして順次導入しています。
一方で日本政府の取り組みには、具体的なものは見られず、これから専門家会議を開いて決めていくことになっています。
今回は、温暖化対策への取り組みを見ていきます。
原発依存の問題点は?
最近は、川内原発が再稼働になったり、玄海原発が安全審査を抜けて市議会の承認が得られて続々と再稼働に向けて準備が進んでいます。
原油安のこの時期に、そして、太陽光発電が原発10基分の電力を生み出せる状態になっているにもかかわらず、原発を再稼働させてきています。その上、電気料金を上げているんですね。
地球温暖化について問題点は、注目されているのは二酸化炭素の排出量です。これが地球上でたくさん存在することによって、地表から反射された太陽光が二酸化炭素の層で反射されて宇宙へ抜けていかないために、地球の平均気温が上昇するのですね。
しかし、実際にはそれだけが地球の平均気温を上昇させているわけではありません。その他ではNOXも問題の一つとして見られています。
また、地球の平均気温とともに、海水温も上昇傾向にあるのです。その海水温が上昇することによって、海水の量が膨張して増えることと、極地の氷が解けて海水の総量が増えることで海水温とともに、海水面も上昇してしまうのです。
そして、原発は、生じたエネルギーの半分以上を放出して海水を温める装置なのです。
そのために、原子力発電所は、温暖化対策にはなりません。
再生可能エネルギーの普及は?
再生可能エネルギーの普及については、福島原発事故以降、民主党の時代に主力になりかけましたが、ここ数年の、自民党政権に代わってから、トーンダウンして来たように見えます。
固定買い取り金額が下がったり、申請していた事業者が事業を開始していないために許可を取り消したりと、少しずつ規制を付けて、補助を削減しています。
その他の、再生可能エネルギーも、原発の再稼働などに使う資金と比較したら、少ない資金と、厳しい制限化で、これから推進していこうという段階です。
今の段階では、諸外国と比べて、現在のところ戦略的な温暖化対策はありません。
諸外国では?
ドイツでは、2014年度に再生可能エネルギーの割合を26.2%を達成し、2030年には35%以上、そして、2050年までに80%に引き上げることを目標にしています。
これは、総電力の再生可能エネルギーに対する割合なのです。
一方で、日本は、国連に2030年までに2013年に比べて、二酸化炭素排出量を26%削減するとか、2050年までに80%削減するとか、目標にしていますが、電力の割合ではなく、炭素の2013年比の削減の割合なのです。
そして、その中に海水を温める効果で地球温暖化を推進する原発が含まれるのですね。
また、アメリカでも、カリフォルニア州で、2030年までに、化石燃料から生成する電力の半分を再生可能エネルギーの変えることを目標にしています。
インドでも、2022年までに175GWを再生可能エネルギーから電力をえることを計画しています。
其々の国で、様々な考え方がありますが、具体的に政策で実行している国があります。
まとめ
地球温暖化対策として、日本は2013年比で26%削減の二酸化炭素排出量削減を目指していますが、その値は、まだ十分とは言えないでしょう。
それは、具体的な戦略が立っていないことと、目標に向けてのあいまいな点が多いためです。
そして、太陽光発電の電力量は全電力の6%ほどで原発10基分ほどの電力になってきて、順調に伸びているように見えますが、同時に温暖化を助長する原発も稼働しています。
合理的に見えない様々な政策が多いので、誰にでもわかる明確な政策がなされるといいと思いますね。