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地球温暖化を抑えるためには炭素排出量を抑えることが必要です。そのために今年の12月にパリで国連の二酸化炭素排出量を削減するために会議が行われます。

 

その前段階に各国に対してどの程度削減できるかの具体的な案を提出するように求められている中で、ようやくインドから二酸化炭素排出量の目標が提出されました。

 

炭素の排出量が多いのは、アメリカ、中国に次いで、世界第3位。

 

インドがしたたかさを発揮、二酸化炭素削減計画

 

これまで、明言を避け、まだまだ途上国であるインドの発展を見込むとなかなか削減できない状況で、削減量の明言を避けていたインドから炭素削減量が提出されました。

 

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インドの炭素削減量とインド国内の状況は?

インドから提出された炭素排出量の削減案は、2005年の排出量に対して、33-35%の削減です。

 

それに加えて、2030年までに、インド国内の電機の使用の40%を化石燃料を用いない、風力発電や太陽光発電などのリニューワブルエネルギーから得ることを宣言されました。

 

現在、インドでは2022年に向けて、175GWの電力を、リニューワブルエネルギーで発電するためのプロジェクトが進行中です。

 

その発電の種類は、太陽光発電、風力発電、バイオマス発電、そして、水力発電です。

 

また、日本のソフトバンクが、台湾のFoxconnと、インドのBathi Enterpriseとともに太陽光発電プロジェクトを進めているように、インドでは、リニューワブルエネルギーに対する需要があり、大規模なソーラー発電所が建設されています。

 

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最近では、コーチン国際空港の使用電力がすべて太陽光発電によって賄われるようになりました。

 

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また、インド国内の電力需要を満たすために、石炭などの化石燃料を用いた火力発電所の建設もたくさんすすめられています。

 

まだまだ、発展途上のインドでは、電力需要を満たすために、リニューワブルエネルギーだけでは足りず、火力発電も必要なのです。

 

そして、インドにも原子力発電所はありますが、最近の報道によると、リニューワブルエネルギーと火力発電を建設して電力需要を確保し、2030年には40%がリニューワブルエネルギーになるのです。

 

 

地球温暖化の危機感から

世界中で、地球温暖化の進展を止めるために議論が進められています。

 

アメリカの有名な大企業も、それぞれエコなエネルギーを使うことを宣言し実行に移しています。アップルは自前で太陽光発電所を設置して電力を太陽光発電で賄っています。

 

企業が積極的にリニューワルエネルギーの使用を推進しているのが最近のトレンドですね。

 

世界平均気温偏差 出展:気象庁ホームページ
世界平均気温偏差 出展:気象庁ホームページ

 

今年は、エルニーニョ現象も発生していることもありますが、地球の平均気温が観測史上を更新しています。

 

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それに加えて、世界各地で、降雨パターンが変化して、大洪水や大干ばつが起こっています。

 

日本でも、鬼怒川や、渋井川で堤防が決壊して洪水が発生しました。

 

地球温暖化は、こうした大洪水、干ばつが発生した要因の一つとして存在します。

 

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そのために、世界中で炭素削減のための削減計画の提出と、温暖化の要因として酸素排出量削減計画を実行するために会議がパリで12月に行われるのです。

 

 

窒素酸化物も懸念か?

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窒素酸化物も地球温暖化の原因の一つであることが知られてきました。しかし、これまでは適切な測定方法が見つかっていなかったため、地球温暖化の大きな要因とは見られていませんでした。

 

そして、窒素酸化物の主な発生源は、農業用の肥料ではと思われていたのです。

 

地球温暖化の原因物質の新しい物質である窒素酸化物(N2O)

 

ところが、VWの不正なプログラムで低く見積もられていた物質が、窒素酸化物だったのです。

 

VWはトヨタとともに、世界で最も自動車を打っている企業の一つです。

 

その自動車の窒素酸化物の排出量が、きちんと見積もられることによって、その排出量が、炭素と並ぶ地球温暖化の大きな要因である可能性が出てきたのです。

 

その結果、今回の会議で決まる炭素削減だけでは、不十分で、窒素酸化物の削減も、主要な問題となっていくのかもしれません。

 

 

まとめ

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インドから、国連に、炭素削減案の削減計画が提出されました。インドの国内の経済発展と炭素量削減のための計画の両方を考慮したうえで、33%-35%の削減案になっています。

 

インドがしたたかさを発揮、二酸化炭素削減計画

 

その中に、原発が入っていないこと、そして、リニューワブルエネルギーを大規模に推進していくことをインドの首相が宣言していることからも、正論を言っているようで、多くの人に受け入れられやすい計画なのかなと思いました。

 

実際に2022年までに175GWの電力確保のためにリニューワブルエネルギーの推進を進めています。

 

これにより、インドの住む貧しい人々の3億人分の電力が賄えるといいます。

 

国土が大きなインドで、使用電力が多くない地域の人の電力をまかなうためには、大規模な発電所で長距離を運ぶよりも、必要な人々の近くで小規模に発電した方が効率が良いのでしょう。

 

それも含めて、インドは、リニューワブルエネルギーが普及するには良い環境なのでしょう。

 

インドが温暖化対策のための炭素排出量削減を発表したこと、インド国内の状況、そして、近年の温暖化についてのまとめでした。