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ジカウイルスは蚊を媒介とするウイルスです。デング熱よりも症状は軽い傾向がありますが、母体にいる胎児が小頭症を発症する危険性があります。

 

2016年の8月にオリンピックが開幕するため、ジカウイルスでオリンピックがどうなっていくのか注目が高まります。

 

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ジカウイルスとは?

ジカウイルスは、ネッタイシマカやヒトスジシマカ蚊を媒介とする感染症です。

 

1947年にアフリカのウガンダのジカ森に住むアカゲザルからジカウイルスが検出されたため、ジカウイルスと名づけられました。

 

その後、南米、南アジア、南太平洋のポリネシアで確認されました。

 

近年になって、南米の、ブラジル、コロンビアなどで流行が拡大して、オリンピックが2016年に開催されることから、その影響が世界的に注目されてきたのです。

 

その症状としては、日本で近年話題となっているデング熱と似た症状が出ることで知られています。

 

ジカウイルスに感染すると、発症するのは2日から12日後に発症します。

 

症状は、発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、疲労感、倦怠感と、一般的な風邪と同じような症状が出ます。

 

この症状は、デング熱よりも軽症の場合が多く、感染しても症状が出ない人もいます。

 

しかし、大きく問題となっているのは、ジカウイルスによる、胎児の小頭症の問題であり、これについて、大きな懸念材料なのです。

 

ジカウイルスによる小頭症

近年になって、ブラジルで胎児の小頭症が大きく問題になってきました。

 

ここ最近で、小頭症の胎児が500人以上生まれたということで、危機感が大きくなってきています。小頭症の疑いも含めると4000人近くもいます。

 

小頭症は、胎児がおなかの中にいるときに、ジカウイルスに感染した母体の影響で、胎児の脳の発達がうまくいかず、そのまま脳に障害がある子供が生まれてしまうことです。

 

特に、近年急激にその数が増えてきていて、これまでの20倍以上の増加になっています。

 

これまでもジカウイルスによる感染はあったのですが、近年の小頭症の増大は、突然生じてきたため、ジカウイルスとリンクしている可能性は否定できないのですが、要因は、他にもある可能性があります。

 

ブラジルに滞在した妊婦と小頭症の関係

ブラジルに妊娠中に滞在したヨーロッパやアメリカの人から、帰国後の超音波検査で、小頭症の胎児が発見されました。

 

妊娠中絶を余儀なくされ、脳を調べることにより、ジカウイルスが検出されたことより、小頭症とジカウイルスの強い関係が示されました。

 

この結果、母体から胎児へのジカウイルスの移行が確認されたことになって、ジカウイルスの問題点が深刻であることが判明しました。

 

 

ジカウイルスを取り巻く遺伝子組み換え技術

ブラジルでは、デング熱を撲滅するために、遺伝子組み換えされた蚊が2011年以降、大量に放出されました。

 

この遺伝子組み換えされた蚊と、ジカウイルスを持つヤブ蚊が配合した結果、小頭症を発生するように突然変異したのではと懸念する声もあります。

 

ただし、小頭症の胎児の数が、これまでの20倍以上となり、それがどんどん増え続けていることから、他の原因も想定しなければいけないでしょう。

 

あまりにも深刻な問題なのだから。

 

 

胎児の小頭症の原因はまだ確定ではない

実は新生児の小頭症の脳からジカウイルスが確認されたのは、一部の新生児からです。

 

それでも、小頭症の新生児の数は増え続けているため、ジカウイルス以外に小頭症を発生する原因があることが考えられます。

 

 

2014年からブラジルで妊婦にワクチン接種が義務化へ

2014年から、ブラジルで、破傷風、ジフテリア、百日咳の予防接種が、義務化されました。

 

ちょうど、この時期から新生児の小頭症の増加が増えてきました。

 

ちなみに、これらのワクチンは、妊娠中の女性が打つことに対して安全性は確認されておらず、ブラジルで初めて大規模に行われてきました。

 

このワクチン接種も胎児の小頭症が発生した要因の一つとして懸念されています。

 

 

ブラジル政府のジカウイルス対策

ブラジル政府は、20万人の兵士を導入してジカウイルスの撲滅を決定しました。

 

これによって、なされる対応は、殺虫剤を大量にまいて蚊を撲滅させることです。

 

懸念されるのは、その蚊を殺すために殺虫剤です。マラリア対策のためにはDDTが有効とされています。

 

DDTは日本など先進国では禁止されていますが、発展途上国では、マラリア撲滅のために普通に使われている薬品です。

 

そのDDTによって、将来にわたり、乳がんが発生することが統計的に証明されつつあります。

 

その傾向は、母親のおなかにいる胎児でも同様です。

 

どの殺虫剤撒くかはわかりませんが、各家庭で大量に殺虫剤を散布することを予定しています。これによる人々の健康への懸念が強くなります。

 

ブラジル政府の決定には、日本政府の日本人への放射能への対策と似たようなものを感じます。

 

殺虫剤の成分として使用されたDDTからうける影響!乳がんのリスクが上昇!

 

 

ジカウイルスの感染経路

ジカウイルスの人への感染経路は、ジカウイルスを保有している蚊に刺されることに加えて、献血やセックスによって感染することが懸念されています。性交渉によって1件感染したことも確認されています。

 

デング熱と同様に、すべての人が感染後に発症するわけではありません。

 

なので、ブラジルへ旅行した場合には、しばらく、献血しないようにし、避妊なしでセックスすることは避けるようにしましょう。

 

ギランバレーシンドロームとの関係

アメリカで、ギランバレーシンドロームとジカウイルスの関連についてのレポートも出されました。

 

2人のギランバレーシンドロームの患者が、ジカウイルスに感染していたといいます。

 

ジカウイルスが神経系にダメージを与えてしまい発症した可能性があります。

 

ちなみに、前回のジカウイルスの大量発生は2013年に南太平洋のポリネシアでありました。

 

 

そして、この時も、ギランバレーシンドロームとの関連が疑われていました。

 

そして、ブラジルでも、ジカウイルスとギランバレーシンドロームの関係を調べる調査が行われています。

 

結果の確認にはしばらく時間がかかりますが、ジカウイルスが、母体の胎児だけでなく、20代、30代、40代の成人の神経系への影響を与える可能性も懸念されています。

 

 

ジカウイルスとオリンピック

今年の夏にオリンピックはブラジルで開催されます。南米はちょうど寒い時期ですが、ジカウイルスは、それまでに猛威を振るって、小頭症の新生児が続々と生まれることが懸念されます。

 

こんな時にオリンピックを開催していいのかという議論がありますが、各国では、選手の自主性に判断させる動きが出ています。

 

日本では何も動いていません。ブラジルは開催へ向け、兵士を動員して撲滅に動いています。

 

国際機関は、開催へ向けて動いています。

 

懸念される問題に対して、個人がどのように実行するのかが問われる問題です。

 

そして、日本人の多くは、体制の意見に従い、何も懸念せずに参加する人が大半を占めるのでしょう。

 

2011年以降の放射能に対する考え方と同じように。

 

まとめ

ジカウイルスに感染した欧米の患者が、ジカウイルスがいる地域へ渡航した人と限定されているのが少し気になることろです。

その地域に、ワクチンや、遺伝子組み換えの蚊が先に実験的に導入されていることも考えると、何が原因なのか正確につかむことは難しいことなのでしょう。

 

日本でも、デング熱の蚊は今年も発生するでしょうし、世界的にも、エルニーニョ現象の発生した翌年は、これまでの統計から、最高気温を更新することが予想されています。

 

さらに、気温が高いほど、蚊の成長が早まるため、たくさん蚊が繁殖するようになります。

 

蚊の対策はしっかりしておきたいですね。そして、蚊の対策で最も効果的なのは蚊取り線香です。

 

 

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