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食物油脂には様々な種類があって、通常使っているものだけでも、2個か3個はあると思います。最近トランス脂肪酸とか健康に悪いという話があるけど、どの油に入っているのか、また、あまり表示がされていないために日本では理解は進んでいません。

そこで、食物油脂の種類を調べました。ここでは、私が把握できるだけの情報を整理しておきます。

いつもキャノーラ油を野菜炒めや、揚げ物に使っているのですが、トランス脂肪酸が入っているので、別の食物油に変更を検討しています。

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オレイン酸とリノール酸とトランス脂肪酸

食物油を構成している有機酸の部分にはオレイン酸の部分と
リノレン酸の部分があり、それぞれに以下のような作用が知られています。

オレイン酸

悪玉コレステロールだけ低下させる
胃液の分泌を調整する作用があります。
消化吸収を助け酸化しにくい油です。

リノール酸

血圧やコレステロールを下げます。
アトピー性皮膚炎の改善を促します。
酸化しやすい油です。

トランス脂肪酸

トランス脂肪酸には、様々な病気の
原因と考えられているため、
欧米ではトランス脂肪酸含有量が食品ラベルに
表示が義務づけられています。

アメリカではトランス脂肪酸が廃止される!
食物油から作られるマーガリンにはトランス脂肪酸が含まれる!

食物油について

大豆油

油切れが良く特有のうまみあり

リノール酸50%、オレイン酸20%、
パルミチン酸10%、リノレン酸10%、ステアリン酸5%
トランス脂肪酸0.53%

水素を添加してマーガリン、ショートニングを作成可能。
トランス脂肪酸の懸念。

菜種油・キャノーラ油

菜種からとった油、ドレッシングから炒め物までなんでも

オレイン酸60%、リノール酸21-32%
αーリノレン酸9-15%、パルミチン酸5%
ステアリン酸2%、エルカ酸1%以下
トランス脂肪酸0.34%

菜種粕は肥料や飼料に

水素を添加してマーガリン、ショートニングを作成可能。
トランス脂肪酸の懸念。

紅花の油

オレイン酸が多い種類とリノール酸が多い種類があります。
近年では、オレイン酸が多い種類が主流。

在来種
リノール酸73-82%、オレイン酸9-17%
ハイオレイック
オレイン酸74-79%、リノール酸13-16%

コーン油

コーンの胚芽から取り出した油です。
加熱すると香ばしく独特の香り。揚げ物に適した食用種
ドレッシングやマヨネーズに使われます。

リノール酸55%、オレイン酸30%、パルミチン酸10%
トランス脂肪酸0.29%

トランス脂肪酸の懸念。

綿実油

綿花の実から絞り出した油です。
まろやかで安定性に優れたサラダ油です。

リノール酸が50ー60%、パルミチン酸20-30%、
オレイン酸20%、ステアリン酸、ミリスチン酸数%

ビタミンEとKが多い。

ごま油

ゴマの種子を焙煎して絞った油です。
香ばしい風味が特徴、中華料理やてんぷらに合います。
焙煎しない透明タイプもあります。

オレイン酸35-50%、リノール酸35-50%
パルミチン酸7-12%、ステアリン酸3.5-6%

オリーブオイル

オリーブの果実から絞った油です。
独特の香りとうまみがあり
食用、化粧品、薬品にも使われます。

オレイン酸が70%、パルミチン酸10%リノール酸10%
ステアリン酸2%

悪玉コレステロールを減らし
動脈硬化を予防します。

こちらは、オリーブオイルの健康効果とダイエット効果についてまとめています。

健康効果:エクストラバージンオリーブオイルには乳がんの予防効果!
ダイエット効果:オリーブオイルダイエットの効果と方法!

ヤシ油

ヤシの実を乾燥させたコプラからとる油です。
製菓用油脂、シャンプーの原料になります。

ラウリン酸50%、ミリスチン酸15-20%
パルミチン酸10%

マーガリンやショートニングなどに用いることができる。
飽和脂肪酸の割合が多い。

パーム油

パームヤシの果肉からとる油です。
フライなどの加工用油脂に使われます。

パルミチン酸50%、オレイン酸45%
リノール酸10%、ステアリン酸5%、ミリスチン酸1%

マーガリンやショートニングなどに用いることができる。
飽和脂肪酸のパルミチン酸を含むため常温個体。

パーム油やヤシ油が、マーガリンの代替のものとして注目され、
大量使用によって熱帯雨林へ影響が懸念されています。

トランス脂肪酸の禁止のために熱帯雨林の破壊される!

ひまわり油

ひまわりの種からとる油です。
淡白な風味

リノール酸15-20%、オレイン酸40-60%

こめ油

米ぬかからとる油です。
さらっとした風味
揚げ物。マヨネーズ。製菓用
ビタミンE、オレイン酸が豊富

オレイン酸40%、リノール酸33%、パルミチン酸17%
ステアリン酸数%、αーリノレン酸数%

グレープシードオイル

ブドウの種子からとる淡黄・淡緑の油です。
リノール酸を含む
ドレッシングなどの生食。
リノール酸70%オレイン酸18%
ビタミンEが豊富なために酸化しにくい

ピーナッツ油

レシチンやカルシウム、鉄、亜鉛、ビタミンE、オレイン酸、リノール酸が豊富
消化されやすくくせのない油。

オレイン酸35-70%
リノール酸10-40%
ビタミンEが豊富なために酸化しにくい

シソ(エゴマ)油

αーリノレン酸55%、オレイン酸15%、リノール酸12%
アトピー性皮膚炎に良いとされる
酸化しやすい

亜麻仁(フラックスシード)油

αーリノレン酸55%、オレイン酸18%、リノール酸14%
パルミチン酸5%、ステアリン酸3%
トランス脂肪酸0.044%

酸化しやすい

椿油

オレイン酸50%、リノール酸22%、パルミチン酸18%
ステアリン酸3%
トランス脂肪酸0

便秘、皮膚や髪の手入れ、老化防止
消化しやすく、酸化しにくいオイル

茶油

オリーブオイルよりもオレイン酸が多く、
カテキン、タンニンが含まれる
血液サラサラ効果、肥満防止、胃腸の調子を整える

まとめ

食物油を一通りまとめました。

この中には、ヤシ油や、パーム油のように
飽和脂肪酸が主成分のものもあれば、
そのほかの食物油のように
健康への影響が懸念されるトランス脂肪酸の
不飽和脂肪酸が含まれるもの、含まれないものが
あります。

オレイン酸、リノレン酸の含有量も
気にすべきかもしれませんが、

どんな油を使ったら健康に害しやすいのか
把握しておきたいものですね。

大豆油、キャノーラ油、コーン油には
トランス脂肪酸が含まれるようですね。

また、水素を添加して飽和脂肪酸へ変えて
固形化する際に(マーガリンを作る際に)、
ランス脂肪酸を生成するので、
マーガリンなど加工した食物油は
摂取しないほうがいいと日本以外では定説です。

おすすめの食物油は?

いろいろ調べてみて、私が、いま注目しているのはエクストラバージンオリーブオイルです。
ヨーロッパの研究で乳がん予防がありそうな結果が出ていることと、
そのままドレッシングとしてかけて食べてもおいしいので、
エクストラバージンオリーブオイルを最近はよく使うようになりました。

スーパーのものでは物足りませんが、新しいものはおいしいですよ。